ミュージカル「シンデレラ」総括(その2)

 前回の日記で語りきれなかったミュージカルの総括についてお話したいと思います。
前回は出演者やストーリーについて触れましたが、今回はもっと全体的な視点で思ったことを語りますね。
当時の観客や会場の様子などが伝わると幸いです。



○初見とリピータとの温度差は大きかった
 今回のミュージカルは平日も休日もどちらも鑑賞することが出来ました。
ステージ上の演者の様子はいずれも変わらない素晴らしいものでしたが、「客入り」に関してはやはり現実的なもの。
お盆休みの期間を除く平日の公演の客入りはお世辞にもいいとは言えない状況でした。
休日になると後ろまで埋まっている客席も平日は…って感じでしたからね。


 客席が埋まっている公演は単純に人数が多いこともありますがこのミュージカルを何度も見ているいわゆる「リピータ」が多く集まっていました。逆に客入りの悪い公演は初見な人が多い感じ。
この両者の温度差は結構はっきり見えてしまって、ちょっぴり寂しかったですね。


 何度か舞台を見ているとそれぞれの場面でのツボを押さえているので「ここは拍手を送る場面」「ここは笑う場面」と言うのが自然と分かっていて、観客のリアクションもよかった。
でも、初見の人が多い公演では観客のリアクションが薄かったのが寂しかった点ですね。
「リアクションが大きい」=「盛り上がってる」とは一概には言えるものではないんですが、演者としては観客のリアクションが大きい方がやっぱり嬉しいでしょうしね。
そう言った意味で物足りない公演があったのが寂しかったです。


 初見の人たちにとってはミュージカルのツボが分からないのでリアクションを取るのは難しいとは思いますが、それにしてもリアクションが無さ過ぎたと思う場面もありました。
見に来てくれたのはありがたいことなんですが、「つまんない」「興味ない」って態度を露骨に表す人も居たりしたのはちょっと寂しかったですね。
舞台上の演者は一生懸命やってるのだから、見る側もそれ相応の反応を示すべきだと思いました。


○ラストのライブの盛り上げ方
 これについては以前も話したことがありますが、改めて語りたいと思います。
ミュージカルの本編が終わった後はフィナーレと称して娘。と宝塚の皆様のスペシャルステージが行われます。
娘。のステージに関してはまさに「ライブ」そのもの。となるといつものコンサートのノリでいきたいところですが、なかなかそうもいかず…。これはもどかしいところでしたね。
 これに関しては「盛り上げるべき」「静かに見るべき」双方の意見があると思います。どちらも間違ってはいないし甲乙つけがたい問題です。
おいらの個人的な意見を言わせてもらえば、あそこは盛り上げてもよかったと思いますね。
と言うのは、今回のステージでは娘。の曲をそのまま歌っていました。前回のリボンミューの時はミュージカル用のアレンジがあったのでそれ相応の観戦スタイルでよかったと思うんですが、今回に関しては「いつものノリ」でやってよかったと思います。
おいらも自分が参戦した公演では出来る限り「盛り上げる」方向で頑張ってみました。それが否定的に捉えられる見方もありますが、やっぱり「ライブ」なので、自分は盛り上げるべきだと思います。


○一般層における娘。の存在
 ミュージカルの公演期間が夏休みだったこともあって、お子様連れの方がたくさん見に来てくれたのは嬉しかったですね。
新しいファンを獲得する裾野を少しでも広げる意味でも、こう言った「小さなファン」を集めることはとても大切なことですからね。
ただ、その一般層が今の娘。を見てどう思ったか…。ちょっと気になるところですね。



 ある日の公演ではおいらの隣に子供さんを3人ほど連れた親子連れが大連番の形で観劇していました。
最初は興味を持って見ていたお子さんたちですが…途中からは飽きてしまったのか、寝てしまう場面もw
そして最後のミニライブの時もどちらかと言えば退屈そうにしていたのが気になりましたね。
この辺に関しては今の娘。の一般受けを象徴していましたね。
ライブで歌ったときも、最初の2曲に関してお子様たちは「ポカーン」とした表情で見てましたし。
メンバーの実力は確実に向上しているものの、知名度に関してはやはり厳しいものがあります。
こればっかりはどうしようもないことかもしれませんが、やっぱり寂しいことですよね。


 今の娘。たちはメディアへの露出もほとんど無くなり一般層へアピールする機会はかなり減ってしまっています。
一部のコアなファンのみを相手にするという戦略に切り替えつつあるのでこれも仕方の無い話ではあるのですが、一般層の素直なリアクションを見るとやはり寂しくなりますよね。


 それでも、娘。はまだまだ一般層に見てもらうチャンスをたくさん持っています。
ミュージカルや地方でのコンサートをきっかけにして、一人でも多くの一般層が興味を持ってくれれば嬉しいことですね。
そうなれるよう、ファンである私たちも頑張らねばならないと日々思っています。



 とまぁこんな感じでしょうか?
まだまだ語りたいことはあった気がしますが、ミュージカルネタもだいぶ古くなってきちゃったんで、この辺にしておきます。